忘れる


 先日 新聞で 安野光雅の絵を見て ふと思い出しました

そういえば私  安野光雅の絵本が大好きだった~

家にあった本なのか 図書館で借りたのかも覚えていないのだけど
日本版ウォーリーみたいな感じで
旅人がいろいろなところを旅していく風景
文字はなく 淡々と続いていくという絵本

すごく好きで 何度も何度も見ていた記憶はありますが
完全に忘れていました

新聞で その絵を見て ちょっと懐かしい気持ちではあったけど
当時 どんなふうに 見て どう感じていたのかは
本当に忘れてしまった・・・

同様に 小学生の頃は特に 本ばかり読む子どもで
読んではいつ読んだかを本の後ろに付箋で貼って
兄たちに勝ったや負けたやで たくさんたくさん読みました

○○の冒険シリーズ
王さまの○○シリーズ
日本の名作シリーズ
怪盗ルパンシリーズ
ミヒャエルエンデの物語いろいろ

たくさんたくさん 毎日毎日
同じ本も 何度も何度も何度も
 王さまの○○シリーズなんて 何度読んだかわからない
中学の頃も 夏休みになると 毎日のように図書館に通って・・・

そんなことさえ 何かのきっかけで 「そんなことがあったな~」と
思いだすことがなければ 完全に忘れてしまっていました

あんなにわくわくして 夢中で読んでいたのに・・・
あの感情も 夢中になったことさえも
人間忘れてしまうものなのかと
とっても寂しい気持ちになりました

あの頃は 本をたくさん読める時間があったから?
目の前に読める本がたくさんたくさんあったから?

子どもの頃の感情とか わくわくとか 夢中になれる感覚とか
こんなにも忘れてしまうものなんですね・・・

忘れていたことを思い出して 切ない

きっと今 あの王さまシリーズを同じだけ読んでも
あの時のようなわくわくは感じられないんだろうな~・・・

人間は 忘れていることさえ忘れていきます

その時は忘れるとか忘れないとか 意識しないことも
絶対に忘れたくないあの感情も この感情も
少しずつ時間の経過とともに忘れていくんですね

本当に寂しいです

忘れたことを忘れてしまっても 何かを見返せば思い出せるように
ブログとか 日記とか そういうものに残しておくのかなと
私はそう思いました
 

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